NPO法人 「こえとことばとこころの部屋」COCOROOM
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フェスティバルゲート閉鎖に伴うご説明

これからのココルームとアートとソーシャルインクルージョン

フェスティバルゲート周辺は昭和のような街で
平成の流れにはじきだされたような人たちが
朝から夜中まで、あてもなく歩いている。
大きな犬が寝ている。
猫が道路を横切る。
アルミ缶を積んだ自転車が急ブレーキをかける。
段ボールを積んだリヤカーがゆっくり進んでいく。

串カツブームで土日ともなれば観光客が押し寄せるようになったのは
2006年からで、その変化にとまどっているのは実は地元の方たちではないだろうか。
隣接する西成区も、まちは変わってきている。
ドヤはバックパッカー向けのホテルとなり、年間4万泊という数字をはじいている。
そして、ホームレスの高齢化により、生活保護受給者のまちと化している。
若年層ホームレスの姿も見受けられるようになり、まちの様子は変わりつつある。

フェスティバルゲートのオープンは10年前。
テナントの退店が相次ぎ、02年に大阪市文化芸術アクションプランによって、
10年計画でアートNPOが活用する「新世界アーツパーク事業」がはじまり、
質の高い文化芸術施策として注目された。

指定管理者ではなく、家賃と水光熱費を行政が持ち、
NPOが自主的に事業を展開する公設置民営方式をとった。
運営的には厳しいが、活動における自由度が高く、
横浜市の赤レンガ倉庫を活用したbankartもこの方式をモデルとしたそうだ。

フェスティバルゲートには、現代音楽の「ビヨンドイノセンス」
映像メディア「レモ」
コンテンポラリーダンス「ダンスボックス」
コミュニケーションアート「ココルーム」という4つのNPOが活動してきた。
月一回の町内会と称する会議が行われるが、
ことなる専門性が集積することによって、ダイナミズムを生み出してきた。

それぞれのNPOは日本橋、新世界、西成など地域との連携が深まり、
昨年は43年ぶりの盆踊り「ビッグ盆!」を開催し、2万人を動員。

そんな中、市の「フェスティバルゲートあり方検討会議」を経て
「暫定公共利用コンペ」が実施された。
06年3月に、わたしたちは官民協働による「アート&ソーシャルインクルージョン創造的公益事業モデル創出事業案」を提出。

この地域は産業の空洞化がもたらした都市型社会問題の集積地である。
必要なものは消費型の娯楽施設ではなく、官民恊働による市民主体の社会問題解決型事業が集まる広場だ。
建物を活用し、NPOや社会企業家、地域の人々、研究者、企業、市民ひとりひとりが対話を重ね、知恵をだしあい、活気を生み出す創造都市・大阪の第一歩を描いた。
しかし、一次審査は遅れ、突如5月末に落選通知が届く。
本案は最高得点ではあったが、運営基盤の脆弱さが指摘されていた。

その2時間後、市長コメントが届く。
市長は活動を評価し、今後の活動についても転居先の検討も行うというものであった。
それから一ヶ月近くたち、すこしづつ話し合いがはじまっている。
しかし、7月末の退去の期限が迫っている。

こんな土壇場になっても、わたしたちは行政との協働を望んでいる。
なぜなら、文化政策が発展しなければ、大阪は都市としての魅力を失うからだ。

大阪にアーツカウンシルを、という動きも始まっている。
人事異動でころころと変わる行政職員が文化政策を取り仕切るのはなかなか難しいことだ。
アーツカウンシルという専門の組織が間に入り、創造都市・大阪を成長させねばなるまい。
大阪の文化政策の転換期が来ていることは明らかであり、創造力を発揮するのはまさに今である。

大阪文化団体連合会発行「大阪文化のひろば」加筆修正
上田假奈代

市長コメント

フェスティバルゲートにつきましては、本年1月より公共利用案提案競技を実施しておりましたが、本日、外部有識者で構成する審査委員会から、「第一次 審査を通過する提案がない」旨の「審査結果報告書」を受理し、本提案競技を終了することとなりました。
大変お忙しい中、公共利用案の選定に向けて真摯なご議論をいただいた委員の皆様及び意欲的な公共利用案を提出していただいた応募者の方々に改めて御礼 を申し上げます。
応募いただいた公共利用案については、残念ながら施設活用方法としては採用に至らなかったため、今後のフェスティバルゲートの最終的なあり方につきましては、本年7月中に決定してまいります。
なお、現在、フェスティバルゲートを拠点として行われているNPOの創造的な活動を継続して発展させていくことは、本市にとって重要であると評価しており、創造都市戦略の推進に向けて設置している「都市創造・プロモーション本部」でその発展方策について検討させることとします。
また、この検討にあたっては、今回いただいた提案のうち今後、活用できる部分については、改めてお聞きしていきたいと考えております。
さらに、それまでの間、必要であれば活動拠点について暫定的に移転先の斡旋も検討していきたいと考えております。

平成19年5月29日
大阪市長 關 淳一

関連書類リンク集

コンペ申請書ダウンロード(PDFデータ 2.3MB)
http://arts-npo.org/img/anf2006/newfestivalgate_ver1_mini.pdf

フェスティバルゲート公共利用案提案競技」の審査結果(PDFデータ)
http://www.kotsu.city.osaka.jp/news/houdouhappyou/19/pdf/070529.pdf

log osaka 新世界アーツパーク 未来計画
http://www.log-osaka.jp/article/index.html?aid=238

新聞記事リンク

読売新聞 6月19日「フェスティバルゲート売却で新世界の盆踊り中止」
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20070619p102.htm

読売新聞 6月1日 「フェスティバルゲート 阪神住建が入札参加へ」
http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/kaikaku/oc70601b.htm

読売新聞 5月27日 「破たんのフェスティバルゲート 大阪市、施設・土地売却へ」
http://osaka.yomiuri.co.jp/tokusyu/kaikaku/oc70527a.htm

大阪日日新聞 4月17日 「アートの力で都市問題解決/フェスティバルゲート」
http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200704/news0417.html#04173

産経新聞 5月29日 「都市型遊園地フェスティバルゲート売却へ」
http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070529/wdi070529003.htm

産経新聞 5月29日 「フェスゲ再生案不調 今夏以降に売却へ」
http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070529/wdi070529000.htm

産経新聞 2月25日 「市民のアイデア実践を/フェスゲの公共利用案考えるフォーラム」
http://www.sankei.co.jp/chiho/osaka/070225/osk070225001.htm

朝日新聞 5月29日 「大阪市、フェスティバルゲートを民間に売却へ」
http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK200705290016.html

「新フェスティバルゲート暫定公共利用プラン公開テーブル会議」

新世界アーツパーク未来計画会議  明日へつなぐ 最終回
7月10日(火) 20:00~ 参加無料
フェスティバルゲート4F cocoroom

大阪市による「フェスティバルゲート公共利用案競技」は5案すべてが落選。同地は売却の方向へ進んでいます。しかし、市民の手でつくりあげたアート&ソーシャル・インクルージョンのプランは、これからの公共性を問うものとして、さらに意義を増していくと考えます。4月~6月まで、7回に渡って実施された本テーブル会議での議論は、誰でも参加可能な市民会議としての性格を持つ貴重な時間でした。
最終回では、本テーブル会議での議論をベースに総括をおこない、また、わたしたちNPOの展開を報告したいと思っています。

今までの公開テーブル会議開催記録
第1回 2007年4月24日(火) 20:00~22:35 会場:remo 出席者9人
第2回 2007年5月1日(火) 20:10~22:35 会場:remo 出席者9人
第3回 2007年5月8日(火) 20:00~22:30 会場:cocoroom 出席者11人
第4回 2007年5月15日(火) 20:15~22:30 会場:ダーチャ 出席者15人
第5回 2007年5月22日(火) 20:05~22:30 会場:cocoroom 出席者11人
第6回 2007年5月29日(火) 20:00~22:40 会場:cocoroom 出席者22人
第7回 2007年6月5日(火) 20:15~22:40 会場:cocoroom 出席者22人

「アートとソーシャル・インクルージョンを考える8つのテキスト」

2006年3月、フェスティバルゲート公共利用案競技を書いていた最中、ココルーム発行のフリーペーパー・ぽえ犬通信vol.26にて、「特集:希望のフェスティバルゲート」号を発行いたしました。様々な人達の考えるフェスティバルゲートのあり方に、これからのアートとソーシャル・インクルージョンの方向性のヒントが示されていると考え、以下に再録させていただきます。新しい公共性のための議論は始まったばかりなのかもしれません。


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